端午の節句には、五月人形を飾り、家族や親戚などが集まって、「柏餅」や「ちまき」を食べて、みんなで男の子の成長をお祝います。
「柏餅」に使われる柏の木は、古い葉っぱが、新芽が出てこない限り落ちないということで、「家が途絶えない」、「後継者が絶えない」など、縁起の良い木とされており、すでに室町末期の頃から、広く柏餅が食べられていました。ただ、現在と違うのは、中に入っている餡は、小豆こし餡ではなくて、「味噌餡」であったそうです。また、一説によると、この葉は、食器の代わりや食べ物を包むために使っていたことから、「炊葉(かしきは)」と呼ばれ、それが転じて「かしわ」と呼ばれるようになったと言われています。
「ちまき」は、中国から伝来したもので、端午の節句と一緒に日本にやってきました。ちまきには、古代中国から伝わる、言い伝えがあります。賢明な戦略家「屈原」という人が、陰謀により都を追われることになります。屈原は、失望して湖に身を投げ、水死してしまいます。彼の姉や多くの人々は、彼の死を悼み弔うために、米を竹筒の中に入れて、湖に投げ入れ、水に住んでいる「鮫竜(こうりょう)」を祀りました。その伝説に、ちまきは由来すると言われています。
ちまきは、もち米やうるち米などを、植物の葉に包んで蒸し上げたもので、茅の葉や笹の葉で包んだものがあります。「笹」には腸を整える作用があります。そのような、薬効のある薬草に包まれたもち米は、きれいに緑に染まり、体に良い食べ物だと考えられていました。